はじめに、この記事を執筆している筆者は現場経験2-3年ほどのwebディレクター見習いです。
現在クラトでは様々なITスキルや経験を学びつつ様々な案件でwebディレクターのサポートをする立場になります。

  なんとなく対応していた「webディレクション」

私がクラトで働く以前、数年前までは、新卒直後からフリーランスでHP制作のwebディレクターを担当しておりました。

1年ほどHPの営業やデザインを行い、その後営業を兼業しながらwebディレクションを行い、同じようなフリーランスのエンジニアにコーディングを依頼するような体制で日々案件を遂行していました。
(これだけでもかなり様々な問題がありますよね、、、(笑)ただ、このような体制でHP制作を行っている個人や企業は意外と多いです。)

その当時、私はあまりwebディレクターの役割を理解しておらず、なんとなくクライアントの窓口に立って案件進捗を管理する担当者だと思っていたのです。
…ですがそれは大きな間違いだったのです。
 




 

  誰よりも「理解していなければならない」webディレクター

ある時、クライアントから「ワードプレスで制作する」HPの制作依頼を引き受けました。

その際私はクライアントに、ワードプレスの機能についての十分な説明をせず、受注をしてしまったのです。

クライアントにとってワードプレスの認識は「コーディングの知識がなくても、すべてのページの画像や文言を自分で自由に編集できる」機能であると思っていたようでした。
いわゆる、よく販売されているワードプレスのテンプレートテーマのことですね。

ですが以前の私が制作したのはワードプレスのHPではあるものの、テンプレートテーマを使用しないもので、お知らせなどの一部が更新できるだけの代物でした。

クライアントの方がそれに気づいたのは、一通り制作を行い、最後テストサイトで作動確認でのこと。
当然クライアントにとっては想定外のことで、炎上し、あわや賠償請求寸前のところまで行ってしまいました。
 
これは私が十分な事前説明を行っていなかったのはもちろんのことですが、
 
webディレクターとして

  • クライアントと制作側それぞれで同じ用語でも認識に大きな違いがあるという目線
  • ワードプレスやHPに関して十分な知識や経験がwebディレクターの自分でも欠如していたこと

などが原因です。
 
これ以外にも、HP制作にあたってエンジニア側の工数を理解していないがためのお見積りミスや、事前スケジュールのミスなど、あわや大炎上になりかねない経験をたくさんしました。
 




 

  Webディレクターが能力不足だと常に「炎上リスク」を抱えることに

 
営業やデザイナーから入る、または中には営業業務と兼業してディレクター業務を行っている方はたくさんいらっしゃると思います。

もちろん、一定レベル以上のweb制作会社であれば、マニュアルや制作の際に締結する契約書などでこういった炎上リスクを企業単位でフォローしているところもあります。
ですが、当人の経験やスキル単位でエンジニア・営業・その他ITの豊富な経験を持つwebディレクターは少ないようです。

なので、企業のマニュアルなどにはのっていない、ケースバイケースな課題に対応し続けられるディレクターでないと、

常に「炎上リスク」を背負って仕事をしている
ことになっているのです。

  最後に

私がクラトに入る前、社員の方から、「webディレクターになるのであれば最低エンジニアとして3年、営業を2年経験していないと業務をこなすのは難しい」と言われました。

まさに、こういった炎上リスクがあるのはもちろんのこと、クライアントの課題に対し、十分な「解」を提供できないことが原因にあると思います。

プログラミングスクールなどを経て、十分な経験や知識のないフリーランスという選択肢をとる人たちが増えている今の状況、そう長くは続かないのかもしれませんね。