私はクラトで働く前、フリーランスでHP制作を2年ほど、行っていました。
その際、HP制作において経験した失敗談をご紹介します。

  失敗談①契約書を結んでいなかった

比較的大きな会社やサービスや、マニュアルがしっかりしている企業のかたであれば、「契約書を結ばずに仕事をする」ということはとんでもないことだと思われるでしょう。

ただ当時、個人単位や小さな企業の経営者さんと案件を頂けることになった際、

  • 取引先と親しい間柄だから
  • クライアント側が契約書をみると構えて発注をしてくれなさそう

といった理由で結びづらい理由が多く契約書を締結せずに案件を受けてしましました。

意外とこれ、フリーランスだったり、小規模の企業だと契約書を締結せずに案件を受発注してしまうことが多いです。
案の定、契約書を結ばなかった取引先の一部と支払いや納品後の対応についていくつか問題が起きてしまうことに、、、

特に契約を結ぶことを嫌がるクライアントに限って、トラブルになりやすいことです。

案件をとりたい、そういったはやる気持ちのせいで売上以上の損害を被ることになりかねないので注意したいものです。
 




 

  失敗談②制作前にクライアントに共有すべきことをしていなかった

これは契約書にもかかわってくることではありますが、HPなどクライアントにとって見えない・わからないことが多い案件では、十分な事前説明が必須となります。

しかし個人では案件を受注して納品するまでの仕事に、明確なマニュアルは存在しません。
そうすると、目の前の忙しさにかまけてクライアントに十分な説明をせずに制作を開始してしまうことがあります。

私の時は、「デザインからコーディングに移る際、一度決めたデザインは変更できない」というようにしていました。
この内容を簡単にしか説明していなかってせいで、クライアントが理解しておらず、コーディング段階でデザインの修正要望が入り、トラブルになりかけたことがありました。

クライアントの中には、デザインとは、コーディングとは、それぞれの作業をどこからどこまでかを理解していない人もいます。
HP制作のそれぞれの過程や用語の入念な説明ができてなかったり、制作ルールに関する契約書類を交わせていないと、大きな問題につながっていきます。

「クライアントは専門知識を持ち合わせていない」これはある意味当然なことなので、それを前提とした対応が必要です。

  失敗談③HPを「納品することだけ」にこだわっていた

フリーランスや小規模の体制で行っていると、特にこのような失敗をしがちです。
HP制作という業界全体でみてもとりあえずクライアントの目に見えるデザインや表示などが整っていればOK、納品してしまうといった風潮はあります。

ですがHP制作、これは作って終わりではなくその後ずっと使い続けるものです。

  • お知らせをはじめとした情報の更新はしやすいか
  • ブラウザやOSの更新があった場合、どうするのか
  • その他不具合が起こった場合、どう対応するの


などなど、運用やそのクライアントがHPを通して何がしたいか?を考えずHPを作ってしまうと納品後にトラブルや自身の仕事の評価が下がってしまうことがあります。

私も納品したと思っていた案件の取引先から数か月たったのちに、
使いづらい、HPがいきなり表示されなくなった、などクレームの連絡が届くことになりました。

納品後の対応やHPの使い方、お客様がHPを使い続ける(=運用していく)ことを踏まえて制作は行うべきだと思います。

  最後に

フリーランスや小規模での体制でHP制作をしていると、
目の前の課題や仕事に目を向けすぎるあまり、その後起こりうる問題やリスクを考えず動いてしまうことが多々あります。
実際私も当時、目先の売上や忙しさを気にしてしまい、たくさんの失敗をしました。

企業では、起こりうるリスクの対応策や、個人では庇いきれない問題に対処できるように、マニュアル化していることが多いです。

独立して仕事をする場合、そういった準備や体制づくりもすべて個人で整えなければいけないことになります。

それには、独立前に数年、十数年以上の経験が必要になることは当然のことだな、と今では思います。